代位弁済とは?
保証会社が家賃を立て替えた後に起きること
督促の書面や電話で「代位弁済」という言葉が出てきたら、それは督促の主体が大家から保証会社へ本格的に移る転換点を意味します。 仕組みを正しく理解しておくと、その後の請求への対応方法が見えてきます。
代位弁済の仕組み — お金と請求の流れが変わる
家賃保証契約のある物件で滞納が発生すると、保証会社は貸主(大家)に対して滞納分の家賃を立て替えて支払います。 これが代位弁済です。実行のタイミングは契約によりますが、滞納発生からおおむね1週間〜1ヶ月程度が目安とされています。

代位弁済の前後で変わること
前: 家賃の債権者は大家。保証会社は「支払いを促す」立場。
後: 立て替え分の債権者は保証会社。保証会社が「自社のお金を回収する」立場になり、督促の強度が上がる傾向があります。
大家にとっては家賃が入金されるため、代位弁済そのものはあなたと大家の関係を直ちに悪化させるものではありません。 ただし、代位弁済が繰り返されると契約更新を断られる要因になり得ます。
代位弁済後の請求にどう対応するか
支払先を必ず保証会社に切り替える
立て替えられた分の債権者は保証会社です。混乱して大家の口座に振り込んでも立て替え分の返済として扱われないことがあるため、保証会社からの案内(振込先・払込票)に従ってください。
求償金には遅延損害金が付くことがある
立て替え分(求償金)には、保証委託契約に基づく遅延損害金(年14.6%程度が多い)が加算される場合があります。放置するほど総額が膨らむ構造です。
一括で払えないときは分割を相談する
「一括請求が来たが払えない」場合でも、連絡を絶たずに分割の相談をすれば応じてもらえる可能性があります。支払える月額と完済までの見通しを具体的に示すのがポイントです。
代位弁済を放置した場合のリスク
保証会社からの求償(立て替え分の請求)を無視し続けると、 連帯保証人への請求、契約解除の申し入れ、建物明渡・支払請求の訴訟へと進む可能性があります。 また、保証会社の系統によっては信用情報機関や業界データベースへの事故登録により、 次の部屋探しやクレジットカードの審査に影響が残ります。
滞納が数ヶ月分に膨らみ、他の借金と重なって返済の見通しが立たない場合は、 債務整理で毎月の負担を減らすという法的な選択肢もあります。
よくある質問
Q. 代位弁済の後も部屋に住み続けられますか?
A. 代位弁済されただけで直ちに退去にはなりません。立て替え分を返済し、以後の家賃を滞りなく支払えば住み続けられるのが一般的です。ただし滞納が3ヶ月分以上に及ぶと契約解除・明渡請求のリスクが高まります。
Q. 代位弁済の通知が来ましたが身に覚えがありません
A. 同姓同名の誤請求や、以前の入居者宛の通知の可能性もあります。通知書に記載の物件名・契約内容を確認し、心当たりがなければその旨を保証会社に伝えてください。
Q. 求償金の時効はありますか?
A. 求償債権の消滅時効は原則5年とされていますが、途中で支払いや承認があると時効は更新されます。時効の判断は複雑なため、古い請求については弁護士・司法書士への相談をおすすめします。