住居確保給付金 — 家賃を払ってもらえる制度(返済不要)

このページはこんな人向けです
- ・失業した、またはシフト減・売上減で収入が大幅に下がった
- ・家賃を払うと生活費が足りない(または既に滞納している)
- ・「住居確保給付金」という名前は聞いたことがあるけど、自分が使えるか分からない
かんたんに言うと、どういう制度?
あなたの代わりに、自治体が家賃を大家さんに払ってくれる制度です。
- 返す必要なし — 給付なので、もらったお金を返す義務はありません
- 最大9ヶ月間 — 原則3ヶ月、延長で最大9ヶ月まで支給されます
- 大家さんに直接振り込み — あなたの口座を経由しないので、確実に家賃に充てられます
- 全国どこでも使える — 国の制度なので、どの市区町村に住んでいても申請できます

自分が対象か確認する(5つの条件)
以下の5つすべてに当てはまれば、対象になる可能性が高いです。 1つでも「微妙かも」と思ったら、窓口で確認してみてください。ギリギリでも通ることがあります。
収入が減った理由がある
離職・廃業した(2年以内)。または、シフト減・休業・売上減などで収入が大幅に下がった。自己都合退職でもOK。「クビになった人だけ」ではありません。
例: 派遣切りにあった / バイトのシフトが半分になった / フリーランスの仕事が激減した
世帯の月収が基準以下
基準額は地域と世帯人数で違います。ざっくり言うと「家賃を払うと生活費が足りない」レベルなら該当する可能性が高いです。
目安(東京23区): 単身→月収13.8万円以下 / 2人世帯→月収19.4万円以下 / 3人世帯→月収24.1万円以下
預貯金が基準以下
「貯金があるなら自分で払えるでしょ」という趣旨の条件です。ただし基準は想像より高めに設定されています。
目安(東京23区): 単身→50.4万円以下 / 2人世帯→78万円以下 / 3人世帯→100万円以下
求職活動をする意思がある
「仕事を探す気がある」ことが条件です。ハローワークへの登録や、月に数回の求職活動が求められます。ただし「今すぐ就職しろ」ではなく、活動していればOK。
例: ハローワークに登録する / 求人サイトで応募する / 面接を受ける
他の給付を受けていない
生活保護や、同じ目的の給付(雇用保険の住居確保給付金など)を既に受けている場合は対象外です。失業保険(基本手当)との併用は可能です。
重要: 金額の基準は自治体によって異なります。上の数字はあくまで目安です。 「微妙かも」と思っても、窓口で確認する価値があります。基準ギリギリでも通るケースは珍しくありません。
申請から振り込みまでの流れ
全体で2週間〜1ヶ月程度かかるのが一般的です。 書類が揃っていれば早く進みます。
窓口に相談に行く
市区町村の「自立相談支援機関」に行きます。予約なしでOK。「住居確保給付金の申請をしたい」と伝えてください。
必要書類を提出する
窓口で案内された書類を揃えて提出します。全部揃わなくても、揃ったものから出せばOK。足りないものは後日でも受け付けてもらえます。
審査(自治体が確認)
提出した書類をもとに、自治体が条件を確認します。この間、特にやることはありません。結果は電話か郵送で届きます。
支給決定 → 大家さんに振り込み
審査に通れば、家賃分のお金が自治体から大家さん(または管理会社)の口座に直接振り込まれます。あなたの口座は経由しません。

窓口に持っていくもの
初回相談時に以下を持参すると、その場で申請まで進められます。全部揃わなくても相談はできます。
- 1
本人確認書類
運転免許証・マイナンバーカード・保険証など
- 2
収入が分かるもの
直近3ヶ月の給与明細 / 離職票 / 確定申告書 / 通帳の入金履歴
- 3
預貯金が分かるもの
通帳(記帳済み) / ネットバンクの残高画面のスクショ
- 4
賃貸借契約書
家賃額と物件情報の確認に使います。コピーでもOK
- 5
離職を証明するもの
離職票 / 退職証明書 / シフト表(シフト減の場合)
- 6
振込先の情報
大家さん(または管理会社)の口座情報。契約書に書いてあることが多い
全部揃わなくても大丈夫。「何が足りないか」は窓口で教えてもらえます。「とりあえず行く」が正解です。 足りない書類は後日提出でも受け付けてもらえます。
窓口で何と言えばいいか
窓口に行くのが不安な方のために、実際の会話の流れを紹介します。
受付で:
「住居確保給付金の申請をしたいのですが」
ポイント: 「相談」ではなく「申請」と言ってください。 「相談に来ました」だと説明だけで終わることがあります。「申請します」と言えば、窓口は受理する義務があります。
担当者に聞かれたら:
「どういった状況ですか?」
「○月に(退職した/シフトが減った/売上が落ちた)ので、家賃が払えなくなりました」
「今の収入はどのくらいですか?」
「月○万円くらいです」(正確じゃなくてOK。給与明細があれば見せる)
「家賃はいくらですか?」
「月○万円です」(契約書があれば見せる)
「貯金はどのくらいありますか?」
「○万円くらいです」(通帳があれば見せる)

よくある失敗パターン
❌ 「自分は対象じゃないだろう」と思い込んで申請しなかった
基準は想像より緩いことが多いです。特に2020年以降、「シフト減」「売上減」でも対象になるよう拡大されました。正社員でも申請できます。
❌ 窓口で「相談」だけして帰ってしまった
「相談に来ました」と言うと、制度の説明だけで終わることがあります。「申請します」と明確に伝えることで、書類の案内と受理に進みます。
❌ 書類を完璧に揃えてから行こうとして、結局行かなかった
全部揃えてから行く必要はありません。足りない書類は後日提出でOK。「とりあえず行く」が正解です。
❌ 「申請中」と大家に伝えなかった
申請から振り込みまで2週間〜1ヶ月かかります。その間に督促が来て焦ってしまう人がいます。「公的支援を申請中で、○月頃に支給される見込みです」と大家や保証会社に伝えれば、待ってもらえるケースが多いです。
よくある質問
Q. 返す必要はありますか?
A. ありません。「給付」なので、もらったお金を返す義務は一切ありません。仕事が見つかって収入が増えても、それまでに受け取った分を返す必要はありません。
Q. 働いていても使えますか?
A. 使えます。「失業した人だけ」ではありません。シフト減・売上減で収入が基準以下なら、働いていても申請できます。正社員・パート・フリーランス、雇用形態は問いません。
Q. 家賃を既に滞納していても申請できますか?
A. できます。むしろ滞納が始まっている方こそ急いで申請すべきです。給付金は大家さんに直接支払われるので、滞納分の解消にも充てられます。
Q. いくらもらえますか?
A. 実際の家賃額が支給されます(上限あり)。上限は自治体ごとに異なりますが、東京23区・単身の場合は月額53,700円が上限です。家賃がこれ以下なら全額、超える場合は上限額が支給されます。
Q. どのくらいの期間もらえますか?
A. 原則3ヶ月です。その後、条件を満たせば2回まで延長でき、最大9ヶ月間支給されます。
Q. 求職活動って具体的に何をすればいいですか?
A. ハローワークに登録して、月に数回の求職活動(求人への応募・面接など)をすればOKです。「今すぐ就職しろ」ではなく、「仕事を探す努力をしている」ことが求められます。
Q. 窓口で断られたらどうすればいいですか?
A. まず「具体的にどの条件を満たしていないか」を確認してください。窓口担当者の判断が間違っていることもあります。納得できない場合は、法テラス(0570-078374)やNPOに相談すると、同行支援を受けられることがあります。
Q. 申請中に督促が来たらどうすればいいですか?
A. 大家さんや保証会社に「住居確保給付金を申請中で、○月頃に支給される見込みです」と伝えてください。支払う意思があることが伝われば、待ってもらえるケースが多いです。
今日やること
お住まいの市区町村の「自立相談支援機関」に電話してください。
電話で伝えること:
「住居確保給付金の申請をしたいのですが、窓口はそちらで合っていますか?」
窓口が分からない場合は「(お住まいの市区町村名) 自立相談支援機関」で検索すると出てきます。
電話が苦手な方は、直接窓口に行っても大丈夫です。予約なしで相談できます。 上のチェックリストの書類を持っていけば、その場で申請まで進められます。
「支給まで待てない」「今日中に家賃を払う必要がある」場合は、 申請と並行して一時的にお金を用意する方法もあります。
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